ゴミを出すのは悪いこと?

ゴミが出るのは当たり前

人が生きていくうえで必要のなくなったものをゴミというのであれば、ゴミが出るのは当たり前のことです。

肉や魚を食べれば、食べられない内臓や、頭、骨などは残るし、野菜や果物を食べれば皮が残ります。それらの不要物はすべてゴミとなります。

伸びて切った爪も、髪の毛も、排泄物もみんな、ゴミといえばゴミでしょう。そう考えると、ゴミが出ることは避けられないことですし、ゴミを出すことは決して悪いこととは言えません。

では、ゴミを出すことが問題視されているのはなぜでしょう。

それは言うまでもなく、人間が自然の浄化能力を超えるほど大量のゴミを出し、自然に帰ることのできないゴミを出し続けているからです。

自然に帰るゴミと帰らないゴミ

ゴミを出すのは人間ばかりではありません。

自然界に生きる動物たちにだって、食べ残しはあります。獲物を捕らえたライオンが骨と皮だけ残して去っていく姿や、川で鮭を捕った熊がおいしい部分だけを食べて、あとは残してく姿をテレビで観たことがある人もいるでしょう。

でも、そうやって残った不要物は必ず自然に帰ってゆくのです。ライオンの残した物は、ハイエナやハゲワシなどの食物となり、さらに残った物も自然に分解されて、やがては土に帰っていきます。熊の食べ残しもそうです。

自然の中で残されたものや、排泄されたものは、そうやってまた自然に帰ってゆきます。どんなに臭く汚らしい汚物や動物の死骸でも、ちゃんと自然が浄化してくれ、また新たな命の糧となっていくのです。

ところが、人間は太古の昔から続いてきたこの自然の営みを断ち切るかのごとく、自然が分解できない物を作り出してしまったのです。

科学技術が進歩し、便利な生活を手に入れた私たちですが、その生活は、それまでにはなかった大量の自然に帰らないゴミを作り出してしまったのです。

その代表がプラスチックなどの合成樹脂の製品です。

自然に帰らないゴミの行方

最近では生分解できるプラスチック製品も開発され、将来的に使用されることが期待されていますが、生産コストの関係もあり、いまだ、ほとんどが自然界で分解されることがない、普通のプラスチックが出回っているのが現状です。

それら、自然界では分解が不可能なプラスチック製品のゴミはいったいどうなってしまうのでしょうか。

腐らないプラスチックの容器や袋は、商品の汚れを防止したり、食品を安全に保存したりするのに大変便利です。便利なものはあっという間に世の中に広まっていくものです。

ところが、技術の進歩に人間の意識が追いついていないと、とんでもないことになってしまうことがあります。

まだ、発展途上の国々ではゴミは自然に返すものだという意識があり、急激に普及したプラスチック製品のゴミが、それまでの生活で出た食べ残しなどのゴミと同じように、大量に野外に放置されている様子をテレビで放映していました。

大量にゴミを放置している彼らは決して悪者ではありません。まだゴミを分別する方法や、その必要性を認識していないのです。

だからといって、自然に帰らないゴミを放置しておいてよいということにはなりません。地球環境にとっては大きな問題です。

わが国ではゴミの収集車があちこちをくまなく回り、ゴミはきちんと処理されているので、さすがに野外で山になるほど大量のゴミが放置されることはありません。分別されたプラスチックは、リサイクルされ、有効に活用されています。

しかし、分別されず大量に焼却処分されているプラスチック製品が多いことも確かです。

「燃やしちゃうんだから、いいんじゃない?それで、ゴミは無くなっちゃうよ。」と、思うのはちょっと早合点です。

焼却されると、たしかにそれでプラスチック製品はなくなってしまうように思えますが、燃やすことによって排出される二酸化炭素や、灰などがまた新たな問題を引き起こしてしまうのです。

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