自給自足と昔ながらの保存食作り

保存食の必要性

野菜や果物は、必ず旬の時期があり、その時期にはおいしいものがたくさん収穫できますが、1年のうちにはまったく作物が取れない時期があります。特に冬場は夏に比べると、植物が育たず、大根などの冬野菜以外はなかなか手に入らなくなります。

一年中何でも売っているスーパーに頼らない自給自足生活を考えると、作物が収穫できない時期の食材の確保は必至です。いつでも食べられるように、食材を加工して保存することがとても重要な課題になってくるのです。

とはいえ、保存食は、昔から生活の知恵として受け継がれてきたものが、いくつもあり、それぞれの地域の特性を生かしたさまざまな食品保存の仕方が知られています。

漬物もそうですし、干し野菜、乾麺、凍み豆腐など、わが国には本当にたくさんの保存食の技術が受け継がれています。

これらをすべて自分で行うことは、とても大変なことですが、素人でも簡単に作ることのできる保存食もいくつもあります。

自家製の保存食

保存食作りのなかで、最も簡単ですぐに取り組めるのが「干し野菜」です。

夏に取れた野菜をそのまま切って干したり、ゆでてから干したり、野菜の種類によって違った方法で作るのですが、天気の良い日に干せばカラッと干しあがり、すぐにできるものもあるので、本当に手軽に取り組める方法です。

そのままでは食べることのできないサトイモの茎を干して作る「干しズイキ」という保存食は、地域によってはみそ汁にして産後に食べると良いという風習が残っているほど、生活に密着している保存食です。

女性が大好きな干し芋もおいしい保存食です。焼いて食べるとふかし芋や焼き芋とはまた違った香ばしさがあり、クセになりそうなくらい、おいしいものです。

さまざまな野菜を干して保存する方法は、ネットで検索するとすぐにいろいろみつかります。試している人もきっと、たくさんいることでしょう。

実は私もオクラを干してみたことがあります。細かい輪切りにして、天日で長時間干してカラカラにしたのに、お湯で戻すとちゃんとあのネバネバが戻って、おいしく食べることができたのにはびっくりしました。

おいしい保存食

どんなにおいしい保存食でも生の食材にはかなわないだろうと思う人は多いはずです。

ところが、干して保存食にすることで旨味や甘味が凝縮され、生のときよりもおいしくなる食材もあるのです。干しシイタケなどがその代表で、生のシイタケよりもずっと旨味が濃くて、おいしい出汁を取ることができます。

味だけではなく、干すことで栄養も凝縮されることもあります。おなじみの切干大根は同じ重さの大根と比べると、カルシウムや食物繊維が何倍にもなるということです。

私はまだ試していませんが、家庭菜園でよく作られるトマトやナス、きゅうりなども、手軽に干し野菜にできるようなので、興味のある人はぜひチャレンジしてみるとよいかと思います。

野菜だけでなく、果物を乾燥させてもおいしいようです。白い粉をふいている、昔ながらの干し柿もおいしいし、干しブドウなどのドライフルーツも甘みや香りが強くておいしいものです。

自給自足のため、と言わずとも、ただの楽しみの一つとして、ドライベジタブル、ドライフルーツに挑戦するのもおもしろそうです。

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