いつの間にか忍び寄る!環境破壊の影

環境破壊について

熱中症が増えたわけ

最近、熱中症になる人が多くなったと感じていませんか?

夏になると、毎日のように熱中症で救急搬送されるケースが相次いで起こります。昔から暑い日には、長時間直射日光に当たったために体温が上がる症状がときどき見られ、「日射病」という名前で呼ばれていました。

でも、今では日射病なんていう言葉は死語に近くなっています。

なぜなら、直射日光に当たらなくても体温が上がり、脱水症状を起こすことがよくあるからです。室内で過ごしていても、体温調節の能力が衰えたお年寄りは熱中症になる危険があるのです。

なぜ、近年になって熱中症が増加したかといえば、その背景には、地球温暖化の影響があると言われています。いつの間にかどんどん平均気温が上昇し、昔のように耐えることは困難な暑さになってしまいました。

日本には、耐えることが美徳だという考えがありますから、お年寄りのなかには「このぐらい、若い頃なら平気だった。」と、暑さを我慢する方がおられます。

しかし、昔とは暑さが違うのです。草や土に覆われた地面が減り、アスファルトに覆われた地面が増えたことで、地表の温度もぐんぐん上がります。暑いので、屋内ではエアコンを付けますが、その熱は屋外に排出され、温度の上昇に拍車を掛けます。

これが、ヒートアイランド現象です。気温の上昇も環境破壊による地球温暖化によって、密かに進行していたのです。

自然がいっぱいに見えても・・・

ずいぶん前の話になりますが、私は生物の研究をしておられる方に同行して、しばしば山奥に出かけていました。

人が踏み入ることのない山の中には自然がいっぱいで、町ではなかなか見ることができない貴重な動植物をたくさん見つけることができました。

あまりにも山奥なので、熊と遭遇しないように、大声を出して、熊に人間の存在を知らせながら歩いていた記憶があります。幸い、熊には一度も遭遇したことはありませんでしたが、繁殖期でケンカをしているアナグマに遭遇して、びっくりしたことがありました。

それほど豊かな自然が広がり、緑に囲まれた美しい場所なのに、あるとき、ホトトギスなどの野鳥の声の合間に、バイクのエンジン音が響き渡ったのです。

「ああ、こんなところにまで、人の手が入ってきたんだね。」と、同行していた研究者の方が肩を落としました。なんでも、近くにバイクの競技場ができるということでした。

その後、何年もその場所を訪れていないので、本当に競技場ができたのかどうかはわかりませんが、豊かな緑の中で聞いた、あの爆音は、見えないうちに忍び寄る開発と自然破壊の波を象徴するものとして、今でも深く心に残っています。

世代が変われば環境も変わる

もうとっくに天国に旅立った、私の祖母が子供の頃、生活は今ほど便利ではなかったものの、自然が豊かで、海に行けば手ぬぐいを広げて海水をすくっただけで、小魚が何匹もとれたほど、自然からの恵みが溢れていたと聞きました。

母が子供の頃は、アタマジラミの駆除のために大量にDDTという、毒薬にも近い殺虫剤を降り掛けられた話を聞きました。衛生観念が先走り、薬物の害についてはまだ認識されていなかった時代なのでしょう。

そして、昭和の終わりに近い頃は、高度成長期に引き起こされた公害の被害を引きずっていた時代で、健康被害に苦しむ被害者の様子や、被害者と国や企業が争っている様子がテレビで放映されていました。

今は、有害物質による健康被害を防ぐべく、薬剤や環境汚染については厳しい規制が設けられ、人々もかつての失敗を繰り返すことがないように、環境への配慮をし始めるようになりました。

時代が進み、世代が変わるに連れて、人々を取り巻く環境が変わり、それにともなって人々の環境への意識もどんどん変わっていくのです。

今、環境を守りたいという意識が高まってきている時代であれば、それはとても幸いなことです。大切な地球を守るために、この環境への意識の高まりを、次の世代にもそのまま引き継ぎたいものです。

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