プラスチックごみや海洋汚染で犠牲になる海の生き物たち

海洋汚染について

海もつながっている

空がつながっているように、全世界の海もまた、つながっています。

海洋汚染もまた、みんなが無関係ではいられない深刻な問題です。公害によって海が汚され、沿岸住民が多大な健康被害を被った水俣病は忘れてはならない悲しい歴史の一つです。

そうした過去の暗い過去の歴史を踏まえ、わが国では企業が己の利益のためだけに、環境を省みないで有害な物質を排出し続けるということは激減しました。

また、生活排水などの影響もあり、何度も引き起こされた赤潮も、人々の反省を促した公害の一つでしょう。あからさまに海が汚れることは決して良いことではないということを、日本人は失敗を繰り返しながらも学んできました。

しかし、いまだに海に平気でゴミを捨てる人は後を絶ちません。海に捨てられたゴミや汚染物質は、海流に乗ってどんどん拡散していきます。

汚染された海水は拡散していくうちにどんどん濃度が薄まりやがて、海の水と一緒になっていくものもありますが、薄まることもなく、分解されることもないゴミの中には永久に世界の海を漂い続けるものもあるでしょう。

被害は人間だけに留まらない・・・

海が汚れることによって被害を受けるのは何も人間だけではありません。海に暮らす多くの動物たちも、人間の豊かな暮らしの代償として排出された廃棄物の犠牲となっています。

でも、有害物質による海水の汚染、際立って目に見えるものではありません。

原発事故によって放射性物質に汚染された水の影響も採取された水や、捕れた魚から検出される物質の数値を調べて初めて明らかになるもので、見た目だけではまったくわかりません。

海底に人知れず沈殿しているという、重金属類も誰も確かめることなんてできません。ですから、今、海の中で、どんな生き物たちがどんな被害を受けているのかまだ、よくわかっていないというのが現状です。

それでも明らかに人の目にも映る海洋汚染もあり、そのために多くの動物がその生命を脅かされている様子はよく報道されています。

たとえばタンカーの事故によって流出した石油のために、泳げなくなって死んでしまった海鳥たちや、心ない釣り人たちが捨てた釣り糸が絡まったカモメなどがその例です。

豊かな人間の生活を支える大量の石油の運搬を行わなければ、事故も起こらなかったでしょう。豊かにレジャーを楽しむ人たちが増えなければ、釣り糸のポイ捨てもなかったかもしれません。

このような哀れな動物たちの姿を見た人々はどのように感じているのでしょう。

大切な海を守りたい!でも・・・

海洋汚染や乱獲などによって、大切な海の資源は減り続け、絶滅の危機に瀕した動物もいます。「資源の枯渇」とか「絶滅の危機」といった言葉が出てきて、初めて人は被害の深刻さに気づきます。

そして、遅ればせながらその数の減少が目立った動物の保護活動に乗り出します。たとえば、ウミガメの保護活動などがそれに当たります。

昔話の浦島太郎にも登場するウミガメは、古くから日本人に親しまれてきました。日本だけでなく大きくて優しく、大人しいウミガメは多くの国々の人々に愛されてきました。

ですから、このウミガメが激減したと知ると、各地でその産卵地を守り、ウミガメの繁殖活動をサポートしようという活動が活発化しました。

大切な海を守りたい、海の生き物を守りたい、という熱意を持ってこうした保護活動に取り組む方々には頭が下がる思いです。

それなのに、その一方では人間のせいで命を落としているウミガメも多くいるのです。ウミガメの餌の一つにクラゲがあります。クラゲによく似た人工物といえば、誰でも思い当たるものがあるでしょう。

それはポリ袋です。

クラゲと間違えて透明なポリ袋やプラスチック製品を大量に食べたウミガメは、消化器官が弱って死んでしまうこともあるのです。死んだ個体を解剖したところ、胃袋から大量のポリ袋が発見された事例もあります。

海水浴で食べたおにぎりを包んであったラップや、フルーツやおしぼりを入れてあったポリ袋・・・何気なく海に捨てていませんか?

その何気ない行為がカメさんの命をうばっていたかもしれません。

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